この頃、なんだか妙に、和の音色に心魅かれる…そんな気分になっているアナタに、心が晴れやかになる、清々しい音色の長唄三味線をご紹介します。
長唄(三味線も含む)は、江戸歌舞伎の伴奏音楽として誕生した音楽。のちのお稽古の王道・ピアノにとって代わられるまで、大正~昭和時代、音楽のお稽古事の定番・スタンダードは長唄でした。
作曲された時代の一番の流行物をとり入れることで発展してきた音楽なので、西洋音楽に例えれば、クラシック音楽のような幅の広さを持っています。
三味線音楽の基本を習得できるのが長唄三味線です。
四季折々の風物を愛でいつくしむ、日本特有の風土から生まれた和の心を育む日本の伝統文化は、携わる者をカタにはめるのではなく、個々人の身幅にあわせる融通性を持った、懐の深い文化です。
五線譜、十二音階で区切られた世界では表現し得ない、新たなる音楽の世界に誘います。
学校の音楽は苦手だったけど、何かひとつでいいから自分が奏でる楽器がほしい!と思って、何度も様々な楽器にチャレンジして失敗する…そんなアナタに三味線が案外、しっくりくるかもしれません。
たった三本の糸とフレットのない棹-楽器が不完全なだけに、扱うものの感性と技量が補って音色が生き生きと流れだす…そんな、入れ込めば入れ込むほど、応えてくれるのが三味線音楽なんです。